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ごとくをみがく

パート2

半開き

 

 コーネリアスをPCから鳴らして、彼はキスをしてきた。

 

  この音楽なに?

   コーネリアス

   知らない?

  知らない

 

 キスを拒んでひゃくぱーせんとのオレンジジュースが飲みたい、と言ったら彼は転がるようにコンビニに行って、きちんとストローももらってきてくれた。

 そしてそれを飲んだら帰って欲しい、というようなことをモゴモゴと呟いた。

 彼は場末の女の中にしか神聖なものはないと信じていて、そしてそれを知っているのは自分だけなんだ、と思っている。私は場末の女がどんなものか知らなかったし、神聖なものなんてもっと知らない。

 

  分かった、じゃあね。

  オレンジジュース、ありがとう。

 

 コーネリアスが彼のPCから鳴っていた。それはエレベーターが閉まるまで半開きの彼の部屋のドアから聞こえていて、ひゃくぱーせんとのオレンジジュースにさしたストローを噛みながら帰り道、袋をもらってくればよかったなぁって思った。